「人の生き死に」というものがこの大宇宙の営みのひとつである
と同時にその大宇宙を象徴的に表現している存在として人間は
それぞれの進化を遂げてきた。
しかし、心の中の進化については甚だ疑問と言わざるを得ない。
特に善について心の中に砦を築くまでには至っていない。
いまなお光彩を放つ方丈記。
※「方丈記」鴨長明の抜粋
行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。
よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまる
ことなし。
世の中にある人とすみかと、またかくの如し。(中抜)
住む人もこれにおなじ。所もかはらず、人も多かれど、
いにしへ見し人は、二三十人が中に、わづかにひとり
ふたりなり。(中抜)
あしたに死し、ゆふべに生るゝならひ、
たゞ水の泡にぞ似たりける。
知らず、生れ死ぬる人、いづかたより來りて、
いづかたへか去る。
又知らず、かりのやどり、誰が爲に心を惱まし、
何によりてか目をよろこばしむる。
そのあるじとすみかと、無常をあらそひ去るさま、
いはゞ朝顏の露にことならず。
或は露おちて花のこれり。のこるといへども朝日に枯れぬ。
或は花はしぼみて、露なほ消えず。
消えずといへども、ゆふべを待つことなし。(後抜)
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